天王寺動物園に2体のチンパンジーの像があります。ゾウエリアのそばです。
ちょっと目立たないところに、服を着た2体のチンパンジー像があり、動物園にある像なのに、ちょっと哀しい感じがして不思議な感覚がしてました。
実は、この天王寺動物園のチンパンジー像のチンパンジーには、天王寺動物園が動物たちに芸を教えることを禁止にした理由となったという悲しい話があるのだそうです。
この話は、ビーバップハイヒールという番組で、現、天王寺動物園の園長が紹介されてました。
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天王寺動物園のチンパンジー像のチンパンジーは、リタとロイドという名前のチンパンジーです。
リタは戦前の1932年に来園。リタは賢くて芸を教えると数々の芸を習得し、天王寺動物園の超人気者となったとのこと。人々は親しみを込めて、リタをリタ嬢と呼んでいたそうです。
当時、リタ嬢人気により、天王寺動物園過去最高の来園者年間250万人突破という記録を作ったのだとか。
なんとなく哀しい雰囲気が感じられる象です
そして第2時世界大戦が勃発。
人気者のリタ嬢は日本軍の広告塔に。これは、リタ嬢に兵隊の格好をさせ戦争の広告塔にすることで、国民に戦争の大切さを知らしめる効果を狙ったもの。結果として、リタ嬢が戦争の片棒を担ぐことになったそうです。
戦況が悪化すると、日本全国で食料が不足し、リタの餌も不足。そんな中、リタはお客もいない広場で自ら芸の稽古をして、芸を披露していたのだとか。
その後、リタはロイドとの子供を身ごもったのですが、産後に体調が悪化。栄養不足ということもあり、体調は回復せず、死亡したとのこと。
更に戦況が悪化すると、政府の方針により、空襲で動物園のオリが破壊でされることで逃亡する恐れがある動物達を処分することに。天王寺動物園の動物達も泣く泣く安楽死処分へ。
これは、チンパンジーのリタに芸を教えたことで、戦争の宣伝に利用され、結果として動物園の動物達を処分するという悲しい結末になったいうことで、当時の天王寺動物園の園長や飼育員達はとても後悔したのだとか。
それでこの戦争の悲しい体験を教訓に、天王寺動物園の動物達に芸を教えることを一切禁止にしたのだそうです。
今度、天王寺動物園のリタとロイドの像に出会ったら、複雑な想いが駆け巡りそうです・・・
戦争は論外だし、動物達との対応にも気をつけないといけないですね・・・。
関連情報▼▼▼
コメント
[大阪] 桜と天王寺動物園
あべのハルカスの展望台「ハルカス300」に行った後、ハルカスの半券があれば、入場料が3割引(※4月6日まで)ということで、すぐ近くにある天王寺動物園に行ってきました。 ▲天王寺動物園側から見えるあべの
昨日この像を見ました。大阪ならではのお笑い系がモチーフだと思ったのですがそんないわれだったのですね。次回出掛けたら違う気持ちで見ようと思います。
自分もテレビを観るまで知りませんでした。何気なくある像でも調べてみると面白いですね。
私も今まで、普通に昔の芸してたチンパンか~(^∇^)
なんて、気楽に見ていました
こんな悲しい謂れがあったなんて…
読んでいたら涙が出ました